東京交響楽団定期演奏会 [クラシック]
東京交響楽団第536回定期演奏会:サントリーホール
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番
指揮:ドミトリィ・キタエンコ
ヴァイオリン:川久保賜紀
先週の芸術劇場シリーズから1週間経ち、今度は生誕100年のショスタコーヴィチプログラムです。いきなり結論から書いてしまおう。凄い、うまい、濃い。完璧なコンサートでした。すばらしいコンサートを聴けたことの幸せを感じています。
川久保さんのヴァイオリン協奏曲もとても良かったのですが、なんと言っても交響曲第7番。繊細な音も全力での強奏も求められる大曲で、しかも指揮がロシア(というかソビエト)出身のキタエンコさんとなると、オケへの要求もかなり厳しいと思うのですが、それに応えきった東京交響楽団は見事でした。
以前はちょっと弦が弱いかな、と思わされることもあったのですが、現音楽監督のユベール・スダーン氏との関わりが深くなってきた頃から、急に弦の音が良くなったような気がしています。管と打楽器はもともと良いオケだったので、最近の充実には著しいものがあります。
今日は第1楽章の全強奏の部分でも弦の音が金管や打楽器の音に埋没することなくしっかりと明瞭に聞こえてきていました。サントリーホールは全強奏でも音がぼやけて響くことなく明瞭に聞こえるので、強烈な演奏をしっかりとホールが受け止めているようにも思えました。サントリーホールは来年の春から半年弱かけて改装されるそうですが、その間定期演奏会はどうなるんでしょうね?
東響の定期演奏会はお客さんの雰囲気も良くて、今日のような熱演だと拍手が全然納まりません。曲の余韻が残っているうちからブラボーを叫ぶブラボーおじさんもあまり出没しませんし、良い楽団には良い客が付くのでしょうか?
さて、いよいよ来月は京都市交響楽団と合同でのシェーンベルク「グレの歌」です。
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