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県北でミスミソウ属 [植物]

春の日差しに誘われて県北方面に花探しに出かけた。
お目当てはミスミソウ属。

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園芸ではユキワリソウと呼ばれることが多い。
葉の先端がとがり気味だとミスミソウ、葉先が丸っこくて毛がないとスハマソウ、丸っこくて毛があるとケスハマソウ、とされているが、分ける意味があるのかね?

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一応上記分類によると写真はすべてケスハマソウのはず。

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しかし、「ケ」スハマソウ って、デリカシーのかけらも感じさせない和名も何とかならんのか…

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花びらっぽいのはキンポウゲ科の類に漏れず「萼」。

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萼の色とめしべの色、さらにおしべの葯の色がさまざまなので、たくさんの花を撮っておくと比較が面白い。
萼は真っ白なのにめしべは鮮やかな紅色をしている花があるのには意表を突かれた。

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ついでと言っては何だが、セリバオウレンも咲いてた。
きれいに撮るのが難しいのだよ、君は。

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限界まで寄って撮った写真をPCで等倍で見ると、花粉の粒まで確認できる。

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6000×4000を直に見られるモニターがあったらきっと面白いでしょうね。


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藤原岳 [植物]

ぼちぼち冬ごもりの時期になりつつある。
ということでこれからは今年の山歩きを振り返りつつ…春までに全部終わるのかね?

とりあえずは藤原岳から。
4月初めに、フクジュソウとミスミソウを狙っての山歩き。
ちょいと距離が長くてあまり人が登っていなさそうな孫太尾根から登り、帰りは西藤原の駅に降りるコースを取った。

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シカの影響が大きいのだろうなと予想してはいたが、やはりちょいと心が痛む。
低木層はシキミだのアセビだの…シカが口にしない樹木ばかり。草本層は芝生のような丈しかない。
何とかできないかと思っても何ともならない現実。
それはともかく、シキミの花を撮ったのはずいぶんと久しぶりだ。

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ヒサカキ。これまた地味な花であるが、こちらは片倉城址あたりにもあるのでそれなりに撮っているはず。
背景の光点の処理はうまくいったのかあまり良くないのか、なんとも評価しがたい。

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草本はこんな感じの小さなものばかり。それでもこれだけ立派な花を咲かせるのは大したものだとも思う。
説明不要でしょうがタチツボスミレです。

この辺はまだまだ登り始め。狙いのものはもっと高度があがってからでした。


チョウジギク [植物]

秋になるとついついキノコにばかり目がいってしまって花の写真がおろそかになってしまう。
なんとなく秋の花のわびしさが好きになれないということもあるのだけれど。

今年は気象条件が良くなかったのか、いつものフィールドではキノコの出が良くなくて、じゃあ吹割の滝でも見に行ってみようかと思い立った。
で、滝よりも植物ばかり見ていたといういつものパターン。

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しかしまあわかりやすい種である。その場で種名がわからなかったとしても、図鑑を調べればすぐにわかるだろうという特徴ある形。
なんだってこんなふうに花を付ける気になったんでしょうな。訪花昆虫が来やすい形とはとても思えないのだが。

岩の隙間に斜めに出ていたのでこんな写真になった。平らなところに生えているよりこの方が写真にしやすいと思う。まっすぐ上に伸びていると花が四方八方に向いてしまって散漫になってしまうだろう。
もちろん周りに他の植物がないというのも好条件。

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頭花をマクロで撮ってみた。
舌状花が無いので飾りっけもなんにもないが、花茎の綿毛が地味な花を引き立たせてますな。
とても小さいがキク科らしいくるくるも見えております。

今年の花ももう終盤だなあと思いつつの秋のお散歩でありました。


ツマトリソウ [植物]

花弁の先に「褄取威」のように薄紅色の縁が入るのでツマトリソウ、というのは今やウェブで検索すればすぐにわかる。「褄取威」の色目、模様も含めて。まったくもって集合知のありがたみ。
以前は図鑑に「褄取威」なんて書いてあったところで、なんじゃいそりゃ、というしかなかったのだから。

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しかし、花を順光で見ると「褄取」の縁が見えることはほとんどない。まれに順光でも赤い縁が明確な花もあるけれど、確率5%未満というところじゃないだろうか。

花も植物全体も小さいけれど、ほぼ純白の花弁はきらきら成分も配合で、とてもきれい。

ハイマツの下や岩の陰のようなちょいと薄暗い場所にも、直射日光に当たる草地のような場所にも生えるのが面白い。湿原でミズゴケと一緒に生えていたりもする。乾湿、陰陽をあまり問わない感じの不思議な種。
まあ湿原のは変種コツマトリソウとされているけれど、たまたま生えた場所に応じた個体レベルでの変異なんじゃないのかね、と思う。

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なにせ小さい植物なのでどうしても見下ろすアングルになりがちで、なかなか逆光で撮りにくいのだが、登山道の縁の段差と木漏れ日のおかげで逆光になっているのがあった。これなら花弁の薄紅の「褄取り」が見えやすい。
順光の写真とは印象がだいぶ変わって、いい写真になったような気がするのだけど、手前味噌ですかね。

ミヤマコウゾリナ [植物]

亜高山帯くらいまで行かないと見られない種。
白山では登山道端の明るいところによく生えている。
全体に柔らかい長い毛が生えているのだが、特に茎に生えている白っぽい毛がよく目立つ。

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コウゾリナの毛は短く、硬いので、全然コウゾリナとは違うと思うのだが、なぜか和名はコウゾリナと一緒にされている。分類上は属レベルで違うのだけど。

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白山室堂に泊まると、大概の人はご来光を見に、朝まだ暗いうちからライトを使って山頂に登る。
北アルプスの山越しに朝日が昇ってくる。ただそれだけ。
正直、私にはご来光とかいうものを見に行く意味がよくわからない。どこにいたって早起きすれば日の出は見られるじゃないか。

朝露を身にまとって、朝日を受けて輝く山の植物たち。
日の出の後のしばらくの間しか見られないそれは、もう息を飲むほど美しいのだけれども、見に来る人はほとんどいない。なんでこの美しいものを見ないんだろうか。
まあ私が独り占めできる状況を作ってくれるのだから、それはそれでありがたいことなのかもしれない。

ヤマハハコ [植物]

関東あたりだとちょっとした山に行けばまあだいたい見られる。
生えている数も多いので最初に見つけた1・2株の後は特に気にするでもなく通り過ぎてしまう、そんな花。
それでもよく見ると白い総苞片が意外に美しかったりする。

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最近こういう写真はあまり撮らないのだが、ちょうどいい感じで開花していたのであえて花の感じがよくわかる斜め上から撮ってみた。
普通はもっと目線を下げて横から撮るのだけれど、それだと花も横からになってしまうので。


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頭花のアップ。黄色の部分が本来の花である。
個人的には咲く前の、輝くような白の総苞片だけの時の方がきれいで好きなのだが、つぼみを撮影して花と言い張るわけにも行かない。


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というわけで総苞片だけの状態のものも。
この手の接写をしていると、撮っているときには気づかなかった虫などが写り込んでいることが多い。
ただし、この写真はクモがいることに気付いた上で撮った。

しかし開花前の花で待ちかまえていても訪花昆虫は来ないんじゃないですかねえ。
咲くまで待とう、ということなんでしょうかね。


チングルマ [植物]

高山植物の代表のような種である。
高山帯であればあちらこちらに生える上、条件が良ければ大きなパッチになって広がるので花の数はやたらに多い。
逆に言えばありがたみは薄い、ということになるけれど、じゃあいい写真なんかいくらでも撮れてるでしょ、と言われるとそうも行かないのがやっかいなところ。

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群れになって咲いているからといって群れをそのまま撮ってもそう簡単にいい写真になるわけでもなく、結局は前ボケを使ってみたり後ボケを使ってみたり、満足のいくものになるよう色々と工夫するしかない。
朝露でも付いてくれれば結構簡単にそれらしい写真になるのだけど、残念ながらチングルマにはあまりきれいに朝露が付いてはくれないのである。

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花をかなりのアップにしてみた。中央の茶筅みたいなのがめしべ。これに花粉が付いて例の綿毛の風車になっていくわけ。花よりも綿毛の風車の姿の方がきれい、という方もいると思う。
まあ、どちらもきれいです。

今年の夏は天候不順でなかなか出かける日程が作れず、また出かける気にもならず、動きのない8月になってしまった。
まだ天気が良かった7月末に仙丈ヶ岳に行って来たのは正解だった。
各地の山小屋はきっと客が少なくて大変だろうな、と思う。

9月の声を聞いてやっと動く気が出てきた。次の週末には白山に行く予定。山はもう秋ですな。


ノゲシ [植物]

天候不順の夏、といっても涼しいわけでもなく、毎日蒸し暑い。
しかしこんな天気が続く状況で山に行く気も起こらない。
ということで、ここのところ10年以上前のリバーサルフィルムの写真をフィルムスキャナーで電子化するという地道な作業を続けている。

自分が以前撮った写真を眺めていると、たいがいはまあ下手っぴいな写真撮ってるな(未だに下手っぴいであることには変わりはないけど)と思うのだが、たまにちょっといい写真もあったりして、つらくもあり面白くもあり…そんな中から1種。

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まあ典型的なキク科の雑草である。
茎を折るとべたべたする乳液がでてくるので、子供の頃はそれを何かにつけて模様にして遊んでいたような記憶もある…あまり定かな記憶ではないが。

撮ったのは以前住んでいた東久留米の団地。
この写真が背景ボケの使い方を意識づけてくれたような覚えがある。
なんてことのない被写体でも、撮り方によってはちょっと目を引くくらいの絵にできる可能性はあるんだ、とも思ったっけか。

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花の部分だけアップにするのもありなのだけれど、そういう写真だけだと後で種をきちんと同定できなくなる可能性がある。
一つの被写体で色々な写真を試すとよいのだけれども、リバーサルフィルムの頃は枚数が惜しくてなかなか…

今や一日に400カット以上撮ることもあると考えると、デジカメの有り難さをしみじみ感じます。


マイヅルソウ [植物]

それなりの高さの山ならどこにでもある種。
まあきれいな花ではあるが、名前で得してる感も…

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花がほぼ白一色の上、造りが結構かなり立体的で、アップで撮ろうとすると意外にピントが合わせにくい。
元々それなりの花ではあるが、きれいに撮ろうとするとなかなかうまくいかない。
色々と試しているが、何回撮ってもなにか不満が残る。
まあ結局は背景の使い方なのだろうが。

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ということで、こういうのはどうでしょうかね?

スミレサイシン [植物]

積雪の多い地域で雪解け直後にさっと咲くスミレ。
そんなに背が高くなることもなく、花が大きいわけでもないが、まだ枯れ葉ばかりの地表面では薄紫色の花が意外なほどよく目立つ。

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カンアオイ属のウスバサイシンに似ているのでこの和名になっているということだが、たしかにどちらにも地上に茎がないので、花以外は全体的に似ている感じがする。

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花が複数あると華やかさがかなり増すように思う。



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